西住みほ「誰か私をペットにしませんかー?」武部沙織「みぽりん!?」

1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 11:00:38.84 ID:oB1By0iCo
大洗学園艦 日曜日

沙織「みてみて、華。私たちのポスターが貼ってあるよ」

華「本当ですねぇ。戦車道全国大会優勝と書かれていますね」

沙織「もーやだー。町中にポスターなんて貼られたら私のファンが増えちゃうぅ」

華「ファンなんていたんですか?」

沙織「これから増えるかもしれないでしょ。というか、明らかに男の人に声をかけられるようになったもん」

華「それはよく利用するお店の人でしょう?」

沙織「声をかけられるのは本当だもん!」

華「まぁ、有名になってしまったのは否定できませんね」

沙織「私でこうなんだからみぽりんなんてもっと――」

みほ「この辺りでいいかな」

沙織「あれ、みぽりんだ」

華「何をするつもりなのでしょうか」

みほ「だ、誰か私をペットにしませんかー?」

沙織「みぽりん!?」
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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 11:06:41.94 ID:oB1By0iCo
みほ「あ、沙織さん……!」

沙織「なにしてるの!? なにいってるの!? どうしちゃったの、みぽりん!?」

みほ「……なんでもないから、気にしないで」

沙織「無理ある! 無理あるから!!」

華「あのみほさんが人の往来でこんなことをしていること事態、異常ですよね」

みほ「華さんまで……」

沙織「何があったの!? ほら、まずは相談して!!」

みほ「でも……これは私の問題だし……」

沙織「みぽりんの問題は私たちの問題!!」

みほ「そんな、沙織さんに迷惑はかけられないよ」

沙織「こんなことされるほうが迷惑だよ!!!」

みほ「そ、そうなの?」

沙織「心配になるじゃん!! 色々と!!」

みほ「ありがとう、沙織さん……」

沙織「で、何があったの? 何かの罰ゲーム?」
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 11:17:56.94 ID:oB1By0iCo
みほ「こんなこと友達にいうことじゃないから、ずっと黙ってはいたんだけど……」

華「なんでしょうか?」

みほ「私、今月いっぱいで今の家を出なくちゃいけなくて」

沙織「なんで?」

みほ「家賃、払えなくなって……」

沙織「お金、ないの?」

みほ「う、うん。アルバイトも2ヶ月ほど前から始めたんだけど、1ヶ月のお給料だと学費を払うだけで精一杯……」

沙織「えぇぇ……」

華「食事はどうされているのですか?」

みほ「食事は、幸い戦車道の成績がよくて受講特典の食堂の食券100枚が貰えたから、それでなんとか」

沙織「み、みぽりん……いつからそんなことに……」

みほ「丁度、プラウダ戦が終わったときから、振込みがストップしちゃって」

華「ご実家のほうでなにかあったのですか?」

みほ「私、お母さんに勘当されたみたいで……多分、その所為……」

沙織「か、勘当?」
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 11:29:47.82 ID:oB1By0iCo
みほ「うん。私、戦車道を止めるっていう条件で大洗に来たのに、こっちでも戦車道を続けてることがお母さんに知られちゃったみたいなの」

華「それでお母様の逆鱗に触れてしまったと」

みほ「そうじゃないかな。連絡とってないから、分からないけど」

沙織「生活費はまだしも、学費まで払わないといけないって酷いよ」

みほ「私が悪いから」

沙織「みぽりんは悪くないってぇ」

みほ「そ、そうかなぁ」

華「それは分かりましたが、どうしてペットにしないかと呼びかけていたのですか?」

みほ「最初はルームシェアしてくれる人を探そうと思ったんだけど、どう声をかけていいかわからなくて……。いきなり私と住んでくださいって言っても誰も聞き入れてくれないだろうから……」

沙織「それでペットにしてくださいってこと? それ危ないってぇ。変な人が声をかけてきたらどうすわけ?」

みほ「ちゃんと女性限定でってこのプラカードにも書いてあるから、多分大丈夫」

沙織「大丈夫じゃない!! 補導されちゃうから!!」

みほ「補導!?」

華「それに学校に知られたらかなりの問題になりそうです」

みほ「そうなの!?」
7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 11:44:01.24 ID:oB1By0iCo
沙織「いつからこんなことしてたの?」

みほ「昨日からだけど……。問題になってるのかなぁ……」

華「昨日は誰かに声をかけられましたか?」

みほ「ううん。私の前を数人通り過ぎただけ」

華「それならまだ大事にはなっていなさそうですが」

沙織「1日だけならちょっとふざけてみたって言えるから、いっか」

みほ「……ごめんね」

沙織「まぁ、そういう事情があるなら、とりあえず私の家に来る?」

みほ「私を飼ってくれるの?」

沙織「飼わない!! 一緒には住むけど!!」

みほ「やっぱり、ダメ。沙織さんの気持ちはとっても嬉しいけど、友達の家に住むなんて……」

沙織「でも、どうしようもないじゃん。うちにおいでよぉ」

華「ここは好意に甘えるほうがいいのではないですか? せめて現状が落ち着くまでぐらいは」

みほ「……沙織さん、新しい家が見つかるまでお願いしますっ」

沙織「よし、決定! まずは荷物とかも運ばなきゃいけないかぁ。やることいっぱいありそうだし、今からやっちゃおうか。善は急げっていうし」
8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 11:50:36.81 ID:oB1By0iCo
西住宅

華「荷造りは殆ど終わっているんですね」

みほ「うん。出て行くことは決まってたから」

華「では、あとは運び出すだけですね」

沙織「ここから私の家までは結構あるし、これを運ぶのはきついよね」

華「そうですわ。わたくしにいい考えがあります」

沙織「どうするの?」

華「少し待っていてください。連絡してみます」

沙織「大丈夫かなぁ」

みほ「あの、沙織さん」

沙織「なに?」

みほ「ここにある荷物なんだけど、やっぱり多いよね? 半分ぐらいにしたほうがいいかな?」

沙織「いや、みぽりんの荷物あまりないじゃん。ぬいぐるみが多少嵩張ってるぐらいでさ」

みほ「バイバイ、ボコ……」

沙織「いや!! 捨てなくていいって!! それも私の部屋にならべようよ!!」
10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 12:05:19.20 ID:oB1By0iCo
みほ「でも、沙織さんの部屋を圧迫するようなことになったら大変だし」

沙織「これぐらいで窮屈にはならない。気にしすぎだよ、みぽりん」

みほ「沙織さん……」

沙織「さて、華が戻ってくる前に、荷造り完璧に終わらそっか。ダンボールはしっかりガムテープで閉じておかないとね」

みほ「うんっ」

沙織「そういえばこういう場合、やっぱり学校とかには届けておかないとダメだよね。住所変更なんかもしないといけないし。それはまぁ、すぐにしなくてもいいだろうけど」

みほ「うん……」

沙織「あ、ネットとかは解約済んだ? あれって結構面倒なんだよねぇ」

みほ「……」

沙織「あとなにかあったかなぁ。コンタクトレンズの煮沸消毒器がコンセントに刺さりっぱなしになってるとか……って、みぽりんには関係ないか……」

みほ「沙織さんっ!!」ギュッ

沙織「な、なになに?」

みほ「沙織さんがいてくれて……よかった……」

沙織「大袈裟なんだからぁ」

みほ「沙織さん……」
11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 12:11:54.37 ID:oB1By0iCo
華「連絡ができましたよ――」

沙織「あ、華。どこに連絡してたの?」

みほ「……」ギュゥゥ

華「……あの、お二人になにがあったのですか?」

沙織「え? ああ、みぽりん、離れて」

みほ「ご、ごめん! か、感動しちゃって!!」

沙織「うんうん。勘当されたのはわかったから」

みほ「そっちのかんどうじゃないんだけど……」

沙織「で、華。どこに連絡したの?」

華「勿論、優花里さんと麻子さんにです」

沙織「ゆかりんと麻子に話しちゃったの!?」

華「詳しいことは喋っていません。ただ、運んで欲しい荷物があるとだけ伝えました」

沙織「それならいいけど。みぽりんのことはなるべく黙ってようね」

華「勿論です」

みほ「ありがとう、沙織さん、華さん……本当に……」
13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 12:21:54.75 ID:oB1By0iCo
華「荷造りはこれでいいですね」

みほ「うん。入れ忘れもないし……」

沙織「キッチンの掃除、おわったよー」

みほ「えぇ!? いつのまに!?」

沙織「といっても、あんまり汚れてなかったけどね。みぽりんが綺麗に使ってたから楽だったよ」

みほ「綺麗に使っていたからというより、半年も使ってなかったからじゃないかな……」

沙織「あ……うん……。いやいや!! みぽりんの使い方がよかったんだって!! 絶対!!」

華「そうですよ。みほさんのお部屋はいつも片付いていましたから」

沙織「そうそう。常に整理整頓が出来てたから」

みほ「沙織さんの家ではもっと気をつけるようにするね」

沙織「だからぁ」

ピンポーン

みほ「だ、誰だろう……大家さんかな……」

沙織「なんで大家さんに怯えてるの?」

みほ「退去手続きに不備があったのかも……」
14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 12:27:49.23 ID:oB1By0iCo
沙織「そんなことないって……とはいえないか……みぽりんだし……」

みほ「うぅ……」

華「きっと優花里さんと麻子さんですよ。わたくしが出てもいいですか?」

みほ「う、うん」

ピンポーン

華「はぁーい、今あけますわー」ガチャ

優花里「どうも!! 秋山優花里、ただいま参上いたしました!!」

麻子「こんにちは」

華「やっぱり。みほさん、優花里さんと麻子さんが来てくれましたよ」

みほ「あ、優花里さん、麻子さん。折角のお休みにごめんね」

優花里「いえ!! それで、何を運べばいいんですか?」

沙織「このダンボールなんだけど、いける?」

優花里「任せてください。これを武部殿の家まで運べばいいんですね?」

沙織「そうだけど。どうやって運ぶの?」

麻子「戦車で運ぶ」
16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 12:36:33.23 ID:oB1By0iCo
Ⅳ号戦車内

優花里「では、パンツァー・フォー!!」

麻子「ほいっ」

沙織「まさか、戦車でくるなんて……」

みほ「大丈夫なの? 勝手に動かしたら怒られるんじゃあ……」

優花里「心配はいりません。ちゃんと会長殿の許可ももらいましたから」

麻子「電話一本で許可してくれた」

沙織「会長らしいけど……私物みたいに扱っていいものじゃない気もするけどなぁ……」

優花里「それはそうと、結構な大荷物ですよね。何が入っているんですか?」

みほ「え? あ、えと、色々」

麻子「まるで引越しだな」

みほ「うっ……」

優花里「引越し? 武部殿にご自宅にですか?」

沙織「いや、違う違う。ちょっと預かってほしいものがあるってみぽりんがいうから、一時的に私の部屋に置いておこうってことになっただけだって」

麻子「ふぅん」
17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 12:43:51.40 ID:oB1By0iCo
武部宅

優花里「よいしょっと。これはここでいいですか?」

みほ「うん。ありがとう、優花里さん」

優花里「お安いご用です」

麻子「では、戦車を返してくる」

沙織「うん、お願いねー」

優花里「私もいきます」

華「わざわざありがとうございました」

麻子「気にするな。……沙織、ちょっと」

沙織「な、なに?」

麻子「あとでちゃんと事情を話してくれ。秘密されると、色々疑いたくなるからな」

沙織「分かった。落ち着いたらちゃんと話すよ」

麻子「頼むぞ」

沙織「とりあえず、来てくれて助かったよ、麻子」

麻子「また明日な」
18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 12:55:48.67 ID:oB1By0iCo
華「みほさんのぬいぐるみ、たくさんありますね。どこに並べましょうか?」

沙織「ええと……」

みほ「あ、別にダンボールから出さなくてもいいから。一番気に入ってる奴を部屋の片隅に置いてくれたらそれで……」

沙織「はいはい。全部出して並べるから安心して」

みほ「だ、だけど……」

沙織「華、ぬいぐるみはベッドのところに置けるだけ置いて。置けなかった分は猫のクッションがあるあたりにズラーッと並べちゃって」

華「わかりましたぁ」

沙織「あれ? みぽりん、布団とかないの?」

みほ「うん。ベッドは備え付けのを使ってたから」

沙織「じゃあ、今日はどうする?」

みほ「私はもちろん、フローリングで寝るね」

沙織「なんでそうなるのよ」

みほ「わ、わたしは居候の身ですから」

沙織「そんなに畏まらないでよぉ」

華「よしっ。並べ終わりました。次は食事にしませんか?」
19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 13:06:22.87 ID:oB1By0iCo
沙織「はぁーい。できたよー。引越しそば」

華「おいしそうです」

みほ「こんなに大きな天ぷらが乗ってる……!!」

沙織「そばオンリーは味気ないじゃん?」

みほ「でも、私、沙織さんに飼われてる身だから……こんなに豪華な食事は……!! 食費だって払える見込みがないのに……!!」

沙織「飼わないって!! 一緒に住むだけ!!」

華「そういえばアルバイト代の殆どは学費に消えてしまうんでしたね」

みほ「うん。これからは沙織さんのスネをかじることに……」

沙織「そうやって悪くいうのはよくない!」

みほ「だけど、事実だから……」

沙織「大丈夫!! みぽりん1人ぐらい、余裕で養えるから!!」

みほ「ありがとう……」

沙織「はぁ……」

華「みほさんの性格を考えれば致し方ないと思いますよ」

沙織「だよね。それに、みぽりんじゃなくても気にするなってほうが無理だろうしね」
20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 13:16:25.15 ID:oB1By0iCo
華「それではわたくしはこれで。おそば、大変美味しかったです」

沙織「お粗末様でした」

華「いえいえ。結構なお手前でした」

沙織「あはは。また明日ね、華」

華「はい。みほさん、さようなら」

みほ「うん。また学校で」

華「はい。お邪魔しました」

沙織「バイバーイ」

みほ「……」

沙織「……みぽりん?」

みほ「は、はいっ。なんでも言って、沙織さん。なんでもするから」

沙織「なんで正座してるの? 足、痺れちゃうよ?」

みほ「あ、なんだか、足を崩すのもどうかなって……初日だし……」

沙織「私が許可するから。ほら、足を崩して、リラックスだよ、みぽりん」

みほ「そ、それではお言葉に甘えて!」
24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 13:31:46.66 ID:oB1By0iCo
沙織「それじゃあ、多少の貯金はあるの?」

みほ「でも、今月分の家賃でほぼゼロになるから……。携帯代なんかもギリギリで……。むしろ解約しようかなって思ってるぐらいだし……」

沙織「ちょっとの間ならみぽりんの分も払ってあげてもいいけど」

みほ「それはダメ!! そこまでしちゃダメ!!」

沙織「ど、どうして? ケータイないと困るじゃん」

みほ「そこまで沙織さんに負担をかけるなんて、私が我慢できないよ」

沙織「無理しなくていいのに」

みほ「本当にごめんなさい、沙織さん。どうやって恩返ししたらいいか……。あ、マッサージならできなくはないけど」

沙織「いいよぉ。今日からここがみぽりんの家だと思って。ね?」

みほ「家?」

沙織「そうそう。お風呂もトイレも冷蔵庫も、自由に使っていいから」

みほ「う、うん」

沙織「大丈夫だってぇ。私、好きな相手には尽くすタイプだし。ところで、みぽりんはどこでアルバイトしてるの?」

みほ「それは……通学路にあるコンビニなんだけど……」

沙織「あそこ? クラスメイトとか来ないの? っていうか私もよく利用するし」
27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 13:50:55.98 ID:oB1By0iCo
みほ「何度か見られたけど、みんな何も言わずにそのまま買い物だけしてくれるから」

沙織「あぁ……。まぁ、ちょっとびっくりするよね。みぽりんがコンビニのレジとかしてたら」

みほ「働いてるところみられるのは恥ずかしいから、なるべく見られたくはないんだけど……」

沙織「それならコンビニじゃなくてもっと別のところなかったの? 前、フラワーショップでバイトがしたいとか言ってなかったっけ?」

みほ「少しでも時給がいいところじゃないとダメだから……。お小遣いが欲しいだけなら、好きなところでバイトしたんだけどね」

沙織「ねえ、せめて学費は払ってもらうことはできないの? なんとかお母さんに言ってさ」

みほ「言っても無駄だと思う。お母さん、凄く厳しいから」

沙織「そ、そうなんだ……」

みほ「私、どうしても卒業まで大洗にいたいし、なんとか学費だけでも払っていかないと……」

沙織「みぽりん……」

みほ「ごめんね。いつになるかはわからないけど、私、ちゃんと自立するから!! 今だけお世話になります!!」

沙織「そういう考え方は捨ててよ。むしろ卒業までここにいてくれてもいいから」

みほ「そんな!! なんとか今年中……いや、来年の4月までには……なんとか……!!」

沙織「なんとかって、どうするの? バイトなんて増やせないでしょ?」

みほ「そうだけど……でも……どうにかしないと……このままでいるわけには……」
28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 14:03:32.15 ID:oB1By0iCo
沙織「さーてと、そろそろお風呂入って寝よう。みぽりん、お先にどーぞ」

みほ「ダ、ダメダメ!! 沙織さんが先に入って!」

沙織「いいから、いいから。ほらほらぁ。タオルは好きなの使っていいよっ」

みほ「沙織さん、そんなに優しくしないで。私はここに入れるだけで胸がいっぱいだから」

沙織「そんなの知らないよぉ。とにかくお風呂! ちゃんと温まってくるようにね。肩まで浸かって、100まで数えてくるように」

みほ「だけど……」

沙織「みぽりん、なんでもするっていったじゃん。うそだったの?」

みほ「あ……う……。沙織さんのいじわる……」

沙織「意地悪で結構。さ、いったいった」

みほ「それじゃあ、お先に失礼します」

沙織「はぁーい。ごゆっくり」

沙織「みぽりんったらぁ。でも、逆の立場なら私もああなっちゃうかな?」

沙織「あ、そーだ。麻子に連絡しておかないと」ピッ

麻子『――もしもし、どうした?』

沙織「どうしたって、約束通り事情を話そうと思ったんだけど」
29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 14:17:14.58 ID:oB1By0iCo
麻子『そうか……西住さんは勘当されて……』

沙織「そういうわけだから、あまり言いふらさないようにしてよ。気分はよくないけど、ゆかりんにもなるべく秘密にしておいて」

麻子『分かった。沙織がそういうならそうしよう』

沙織「ありがと。話が早くて助かるよ」

麻子『……西住さんは母親とは話したのか?』

沙織「え? ううん、一度も話してないって言ってた」

麻子『話してみるべきだと思うが』

沙織「私も話してみたらっていったんだけど、みぽりんは何を言っても無駄だからって」

麻子『無駄でも話すのは大切なことだ』

沙織「麻子……」

麻子『西住さんには私と同じような後悔はして欲しくはないからな。謝りたいのにいない、言いたいことがあったのにいない。そういうことだって、あり得るから』

沙織「……」

麻子『西住さんのこと頼む。沙織から言えば、言うことを聞いてくれるかもしれない』

沙織「うん。わかった。なんとか言ってみるよ。それじゃ、おやすみ」

麻子『ああ、おやすみ、沙織』
31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/21(火) 14:29:51.05 ID:oB1By0iCo
沙織「ふぅー……。さっぱりしたぁー」ゴシゴシ

みほ「……」

沙織「みぽりん、また正座してる」

みほ「あぁ、ごめんなさい。つい」

沙織「もう。みぽりんのしたいようにしてくれていいけど。何か飲む?」

みほ「い、いいです」

沙織「正直に答えてください。喉は渇いていますか?」

みほ「……はい」

沙織「それじゃ、これ飲んで」

みほ「ありがとう……いただきます……」

沙織「ねー、みぽりん。やっぱり現状をどうにかしようと思うならさ、お母さんと話してみるべきじゃないかな?」

みほ「お母さんと……」

沙織「コンビニのアルバイトだけじゃ私から自立はできないよ? あ、私のヒモになるっていうなら別だけどね」

みほ「そんな!! ヒモなんて……!! あぁ、私!! ジュースのんじゃってる!? ヒモなんだぁ……あぁ……」

沙織「ちょっ!? ジュースぐらいでそんな落ち込まなくてもいいでしょ!! 冗談、冗談だってばぁ!!」
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