天城「提督、提督っ」提督「ん」

1: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:08:33.25 ID:mKFkiVr6O
天城「おはようございます、提督っ」

提督「はいおはよう」

天城「本日は天気晴朗、良い出撃日和ですね!」

提督「波高しとまではいかないけどな」

天城「今日も一日、がんばって参りましょう!」ニコッ

提督「ん、まあ……ほどほどにな」
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2: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:09:41.18 ID:gejjhgIoO
天城「提督っ」

提督「ん」

天城「簡単で申し訳ないですが、朝餉をお持ちしました。今日は天城の手作りです!」

提督「ふーん……」パク

天城「……お口に合いましたでしょうか?」

提督「まあ、まあまあじゃね?」モグ

天城「まあまあ……ですか……」シュン

提督「いや待ったこの味噌汁はいけるな、うん。出汁がいいんだな、うんうん」ゴッキュゴッキュ

天城「」パァァァァ
3: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:10:57.67 ID:gejjhgIoO
天城「提督っ」

提督「ん」

天城「そろそろ艦隊出撃ですね。主力の艦隊編成はいかがなさいますか?」

提督「あー……どーっすかなー……」

天城「天城はいつでも出撃できます!」グッ

提督「いや、今日行く海域空母いらねーし……」

天城「……」

提督「……」

天城「差し出がましい口を利きました、ごめんなさい」シュン

提督(いや、これに関しちゃ俺悪くねーし……ねーよな?)モンモン
4: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:12:04.72 ID:gejjhgIoO
天城「提督っ」

提督「ん」

天城「……」

提督「……」

天城「あ、あの! なにかお仕事、ありますかっ?」

提督「……」

天城「……」ハラハラ

提督「じゃあ、そうだな」

天城「!」

提督「お茶とお菓子、ください」

天城「はい! 天城にお任せください♪」

提督「……くっ」
5: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:12:55.65 ID:gejjhgIoO
天城「……」モキュモキュ

提督「……」ムシャムシャ

天城「提督」

提督「ん」

天城「間宮さんのところのお菓子、美味しいですね」

提督「……うん。美味いよな」

天城「……」モキュモキュ

提督「……」ムシャムシャ

天城「♪」

提督「……」チラッ
7: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:13:48.70 ID:gejjhgIoO
提督「なあ」

天城「えっ!?」

提督「なぜそこで驚く」

天城「い、いえ、なんでも……どうかなさいましたか、提督?」

提督「間宮ってさ」

天城「はい」

提督「鎮守府に常駐とかって、無理なのかな」

天城「……」

提督「……」

天城「ごめんなさい……無理だと思います……」シュン

提督「いやお前が謝らんでも」
8: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:15:18.56 ID:gejjhgIoO
天城「あっでも、提督!」

提督「ん?」

天城「甘味をお召し上がりになりたいのなら、天城にお任せください!」

提督「はぁ?」

天城「私、間宮さんや伊良湖さんに頼んで、甘味の作り方を習得いたします。これならいつでも、提督にできたての甘味を召し上がっていただけますよね?」ニコッ

提督「……」

天城「?」ニコニコ

提督「えっと……がんばれ」

天城「はい! 天城がんばります!」ニコー

提督「……ああもう」
9: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:17:08.21 ID:gejjhgIoO
天城「提督?」

提督「ん?」

天城「提督って、変人なんですか?」

提督「藪から棒にその質問をぶつけてくる奴に言われるのは心外だ」

天城「みんな言ってますよ。提督は悪い人じゃないけど、変な人だって」

提督「……そういう時はだな、『変だけど悪い人じゃない』って順番にすると先方への悪印象を緩和できるぞ。覚えとけ」

天城「はいっ。肝に銘じます!」

提督「……」
10: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:18:33.11 ID:gejjhgIoO
天城「それで、提督」

提督「ん」

天城「変人なんですか?」

提督「……他人の意見に軽々しく脳の中身を左右されているようじゃあ、まだまだだな天城」

天城「天城、まだまだですか……」

提督「そうだ。自分の目で見て、自分の心が感じた、ありのままを大事にしろ」キリッ

天城「は、はい!」

提督「さぁどうだ? お前の瞳が映した『ありのまま』の中で、俺は本当に変人か?」

天城「はい!」ニコー

提督「あ、はい」
11: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:19:54.15 ID:gejjhgIoO
提督「で、でもな、天城。変人ってのはな?」

天城「はい提督っ」

提督「こと帝国海軍においては、一流の軍人とニアリーイコールなんだぞ」

天城「そうなんですか?」

提督「偉大な先任、秋山真之も黒島亀人もそうだった。優秀な脳味噌の持ち主ってのはみーんなどっかしら変だったんだ」

天城「そうなんですか……」

提督「そうなんです。つまり俺も一流だ。すごいだろ」

天城「はい、すごいです。天城尊敬いたします!」キラキラ

提督「……なんかごめんなさい」

天城「えっ」
12: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:22:17.16 ID:gejjhgIoO
カーカー


天城「提督、こちらの書類の振り分けが終わりました」イソイソ

提督「……」

天城「次はなにをいたしましょうか?」グッ

提督「もういい」

天城「え? でも提督、机にまだお仕事がいっぱい……」

提督「これは俺の。お前朝から、演習だの訓練だのの隙間を縫って秘書もやってたろ」

天城「……」

提督「これ以上がんばられると、逆に俺の給料に響くから。あと休んでな」

天城「……」クスッ

提督「いや、別に笑うとこじゃないよ?」
14: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:23:54.64 ID:gejjhgIoO
天城「ご、ごめんなさい、提督……うふふっ」クスクス

提督「あのな。言っとくけどこれ、優しさとかデレとか愛しさ切なさ心強さとかじゃないから。ほぼデスクワーク専門なのにその分野でさえ仕事量で負けてたら俺の立つ瀬がない、っていう小市民的な発想の産物だからこれ」

天城「はいっ。小市民の発想なんですね!」

提督「面と向かって反唱されるとそれはそれでムカつくな……」

天城「ごっ、ごめんなさい!」ペコペコ

提督「すいませんこっちこそ蛇足でしただからマジに頭下げないでください良心が痛むんで」ペコペコ
15: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:25:10.24 ID:gejjhgIoO
提督「だいたいお前さぁ」

天城「はい、提督」

提督「いつもいつも、そんな全力投球というか、お日さまポカポカ完全燃焼みたいなので、疲れないのか?」

天城「疲れる、ですか?」

提督「確かに上司の前ではあるけどさ、肝心の上司がこんなんだし。もっと肩の力抜くっつーか……楽にしてくれていいんだぞ?」

天城「……」

提督(元気すぎて、がんばりすぎてて、まぶしすぎて……逆に、心配になんだよ)ボソッ
16: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:26:30.98 ID:gejjhgIoO
天城「提督」

提督「ん」

天城「私、無理をしているように見えますか?」

提督「目つきは悪くても、視力は悪くないんでな」

天城「それじゃあ……視力検査をいたしましょうか」ニッコリ

提督「え」

天城「天城はこれが、自然体ですよ? 提督の御前だからといって、不必要に力を入れたりなんてしてませんっ」

提督「……」

天城「これが天城の、『ありのまま』なんです」ニコ
17: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:28:00.70 ID:gejjhgIoO
提督「いや、でもなぁ」

天城「無理なんて、絶対にしてません。だって」

提督「んなこと言ったってさ……」

天城「提督。あなたのお側にいられる時が、一番楽で、一番楽しいんですからっ」

提督「……!」

天城「陸(おか)に上がった時よりも。空を見上げた時よりも。海を駆けてる時よりも」

天城「この執務室で、あなたと他愛もないお喋りをしている、その瞬間こそが」

天城「天城にとっては、『なによりも』――なんですよ?」
18: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:29:14.40 ID:gejjhgIoO
カーカー


天城「……」

提督「……」

天城「提督?」

提督「どーした」

天城「お顔がなんだか、とっても赤くなってらっしゃいますけれど……?」ハテナ

提督「夕焼けの色だろ。カラスが鳴いてるからな」
19: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/20(土) 17:31:36.66 ID:gejjhgIoO
天城「わあ、本当……! とても綺麗ですね、提督♪」

提督「……」ボソ

天城「なにか仰いましたか?」キョトン

提督「いやほんと、絵に描いたような見事な夕焼けだ。こりゃあ明日もいい具合に晴れるだろうなー」

天城「うふふ、そうですね。そしたら明日は、中庭でお昼をいただきましょう。天城、お弁当作っちゃいますっ」ニコニコ

提督「……お前にゃ一生かなわねえよ」ハァ

天城「え、え? な、なにがですか?」

提督「さぁて、なにがだろうなぁ」
66: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:36:21.43 ID:CyF4sPjdO
葛城「んっふっふ。葛城ばっかり一番もらっちゃって悪いわねー」フンス

天城「わぁ、すごい戦果……がんばったわね、葛城。姉として鼻が高いです」ニコニコ

葛城「いや、いやいや。なんせ葛城空母だから。く・う・ぼ・だから!」ドヤァ

提督「ん、ご苦労さん」

葛城「……なぁんか一人だけ感動が薄いなぁ」

提督「……」ボー

葛城「……」ジトー

提督「え、俺?」

葛城「そう、あなた」
67: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:37:31.81 ID:CyF4sPjdO
提督「バカを言っちゃあいけないぞ葛城。俺はお前の活躍に十分感動してる」ボー

葛城「そんな悟りを開き損ねた仏様みたいな目で言われても」

提督「この目つきは生まれつきです」

天城「提督は生まれた時から仏様のような方だったんですね!」

葛城「なりそこないだけどね……」

提督「『感動とは感じて動くと書くんだなあ』」

葛城「急になに!?」

天城「相田みつをさんですねっ」ニコ

葛城「いやなにも動いてなかったから。感情はおろか身体の一部分たりとも動いてなかったから」
68: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:38:51.71 ID:CyF4sPjdO
提督「だったら行動で示そう。葛城のMVP祝いだ、間宮を呼んでやる」

葛城「ほんとっ!?」

提督「べっ別に俺がスイーツ食べたかっただけなんだからね。アンタの為なんかじゃないんだからね」

葛城「……ああ、前者が本当に本音なのね。要はあなたが間宮呼びたいのね」

提督「勘違いしないでよねっ」

葛城「してないわよ」

提督「はい帰還報告と重要事項の通達終了。戻ってよし」ヒラヒラ

天城「お疲れ様、ゆっくり休んでね」ニコニコ

葛城「……はぁ」
69: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:39:54.22 ID:CyF4sPjdO
バタン


葛城「はぁぁぁ」ゲンナリ

雲龍「あら、葛城。提督への報告は終わったの?」

葛城「雲龍姉ぇ。うん、今済ませたとこだけど……」

雲龍「だけど?」

葛城「いや、ね。天城姉ぇは、あの人のどこがいいのかなーって」

雲龍「……?」キョトン
70: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:40:47.52 ID:CyF4sPjdO
葛城「私は新参だから、先輩たちからの評判とかがどうしても先に立っちゃうんだけど」

葛城「おおむね、評判通りの人よね。悪い人じゃないわよ? それはわかるけどさ……」

葛城「目つき悪いし髪の毛ぼさぼさ、無表情で無愛想……とはちょっと違うけど、なんか会話のテンポ変だし」

葛城「ああなるほど、これは変人だなぁ、って」

葛城「天城姉ぇ、よく一緒にやってられるわよね。ねえ?」

雲龍「そうなのね……そうなのかしら……そうかもね……」ボー

葛城(どっちかっていうと雲龍姉ぇの方が相性いい気がする……)タラリ
71: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:42:13.70 ID:CyF4sPjdO
雲龍「そうね、うん……私も、言葉で説明するのは難しいわ」

葛城「でしょお?」

雲龍「だったら言葉以外のもので説明しましょう」

葛城「へっ」

雲龍「百聞は一見に如かず、よ。葛城」ギギィィィ

葛城「ちょ、ちょちょちょ、雲龍姉ぇ!?」

雲龍「しー。中に聞こえてしまうわ」メッ

葛城「い、いいのかしら……?」ドキドキ
72: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:43:29.27 ID:CyF4sPjdO
天城「提督」

提督「ん」

天城「葛城、なんだか困ってましたね」クスクス

提督「そりゃ俺のせいか?」

天城「うーん、どうでしょう」

提督「俺は真面目にやってるつもりなんだけどなぁ」

天城「真面目だからこそ、面白いんですよ、きっと。ふふっ」

提督「お前のその言い草の方が、葛城の視線の四倍ぐらい俺を傷付けたぞ……」ブツブツ
73: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:44:15.61 ID:CyF4sPjdO
天城「提督っ」

提督「あん?」ジロ

天城「ありがとうございます」ペコ

提督「……あん?」

天城「ありがとうございます、間宮さんを呼んでくださって。これでまた、『練習』を見ていただけます!」ニコー

提督「……」

天城「……」

提督「ああ。甘味作りを習うって、あれか」ポン

天城「はいっ」
74: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:45:20.54 ID:CyF4sPjdO
提督「いやおかしいでしょ」

天城「?」

提督「スイーツ作りの練習ってそれ、最終的には俺の利益に還元されるからね? 俺がお前に礼こそすれど、逆はまったく必要ないからね?」

天城「……あら?」

提督「だいたい、ただでさえ日頃から全力投球のお前が……あ」

天城「……」ボー

提督「天城。もしかしてお前、今眠い? 頭回ってない?」

天城「ふ、ぁ、わ……? そ、そんなことありませんよ、提督?」
75: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:46:25.10 ID:CyF4sPjdO
提督「今あくびしたよな」

天城「してませんっ。天城してません、提督!」

提督「昨日の夜なにしてた?」

天城「……」

提督「天城ぃ。早急に、正直に、本当のことを吐けよ。さもないと」

天城「さ、さもないと……?」

提督「怒るぞ。がおー」


シーン


天城「ごごご、ごめんなさい! お菓子作りの本を読んでいて、つい夜更かししてしまいました!」ウルッ

提督「吐くんかい」
76: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:47:29.19 ID:CyF4sPjdO
提督「あのな天城。俺は別に、仕事中眠くなっちまうのが悪徳だなんて、そんなこと言う気はないんだよ」

天城「軍人的にはやや悪徳だと思いますけれど……」

提督「俺なんざ生まれてこの方、『今日は目が冴えてますね』なんて言われたことないからな」

天城「それは目つきの問題だと思いますけれど……」

提督「眠いなら眠い。まずはそれを認めよう。俺は別に怒んないから」

天城「は、はい……天城、ちょっとだけ眠いです……」ゴシゴシ
77: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:48:47.30 ID:CyF4sPjdO
提督「なあ天城。眠気を払う一番の方法、知ってるか?」

天城「目の間のツボを押すとか、身体を軽く動かすとか……?」

提督「あーダメダメ、そんなんじゃダメだ」

天城「じゃあどうすればいいんです?」ハテナ

提督「こうするんだよ」


ダキッ


天城「きゃっ」ギュ
78: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:52:26.95 ID:CyF4sPjdO
提督「はーい動かない暴れない対空砲撃しなーい」スタスタ

天城「う、浮き砲台はもう卒業しましたー!///」

提督「ソファーにごとうちゃーく」


ポッフン


天城「……」

提督「寝てろ」

天城「……」

提督「いいから」

天城「……はい」
79: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:53:41.24 ID:CyF4sPjdO
提督「……」

天城「提督」

提督「ん」

天城「手、握っていてくださいますか?」

提督「駆逐艦のガキみたいなこと言ってんなよな」

天城「駆逐艦の子が頼んだら、やってさしあげるんですか?」

提督「……」


ギュッ
80: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:55:24.98 ID:CyF4sPjdO
提督「やんねーよ。ロリコン通報憲兵登場軍法会議で人生終了ルート一直線だよ」

天城「わぁ。厳しいんですね、人生って」

提督「あーそうだとも。とかくこの世は住みにくいんだ」

天城「はい。天城、また一つ賢くなりました……」ウト

提督「そりゃ結構」

天城「はい……」ウトウト

提督「……」

天城「……」
81: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:56:12.72 ID:CyF4sPjdO
提督「手製の甘味、楽しみにしてるな」

天城「はい……天城にご期待くださいね、提督……♪」ギュッ

提督「ん」ギュッ


ジーーーー


雲龍「……」

葛城「……」
82: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:56:47.58 ID:CyF4sPjdO
雲龍「と、いうことよ」

葛城「……」

雲龍「天城が提督の何をお慕いしているのか、理解できたかしら……?」

葛城「……」

雲龍「……」

葛城「ぶっちゃけ、よくわかんなかった」

雲龍「そう。私もよ」

葛城「ダメじゃん!」ガーン
83: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 21:57:57.63 ID:CyF4sPjdO
葛城「よくわかんなかった。うん、確かに、理由はわかんなかったけど」

雲龍「ええ」

葛城「天城姉ぇが心の底からあの人を好きで、あの人も心の底から天城姉ぇを好きだってことは、はっきり理解できたわ」

雲龍「ええ」

葛城「あれこれ口出しする必要、ないってことよね?」ニカッ

雲龍「ええ、そうね」ニコ
84: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/24(水) 22:00:08.98 ID:CyF4sPjdO
葛城「ところで雲龍姉ぇ」

雲龍「なあに?」

葛城「私、ちょっとチャレンジしてみたい飲み物があるの」

雲龍「そう。葛城は、まだ飲んだことがないのね」

葛城「苦いの嫌いなのよぉ。でも、今ならいける気がするわっ」

雲龍「そう」

葛城「……」

雲龍「……」

葛城「ここのブラックコーヒー、おいしい?」ドバー

雲龍「暁でも飲めるって評判よ」ドバー
99: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:41:38.13 ID:NgrEduEvO
天城「提督っ」

提督「ん」

天城「本日のおやつ、お持ちしました」

提督「サンキュ」

天城「白玉団子のおぜんざい、天城が腕を振るわせていただきました。どうぞ召し上がれ♪」

提督「団子か」ジュルリ

天城「白玉は冷凍での保存も効きますからね。毎日でもお出しできます!」グッ

提督「いや毎日はちょっと」
100: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:44:10.52 ID:NgrEduEvO
提督「いただきます」パク

天城「い、いかがでしょうか?」オソルオソル

提督「んまい」

天城「」パァァァ

提督「白玉単体でも自然でほのかな、噛むとあふれてくるみたいな甘みがある。こっちのつぶあんも……」パク

提督「あー、うんめ。上等だ。いいもん仕入れたな」モグモグ

天城「はい。伊良湖さんから上質な小豆を分けていただきましたっ」

提督「なんで小豆から作ってんだこいつは……どんだけ手間暇かかってんだ」

天城「提督のお口に入るものですから、当然です!」

提督「……こりゃあ拝んでから食わなきゃな」ナムナム
101: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:45:09.06 ID:NgrEduEvO
提督「あーうめー」パク

天城「♪」

提督「んめーんめー」モグモグ

天城「うふふ」ニコニコ

提督「……天城?」

天城「はいっ」

提督「人が食ってるとこ見てるだけで、そんな楽しいか?」

天城「はい!」ニコー

提督「……あ、そ」パク
102: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:46:58.68 ID:NgrEduEvO
提督「で。お前の分は?」

天城「え?」

提督「え、じゃなくて。お前の分はどーしたの」

天城「いえ、あの……ありません、けれど」

提督「……」

天城「……」

提督「次からは二人分用意するように。これ上官命令な」

天城「! ありがとうございます、提督!」ニコッ

提督「だから俺の台詞だってーの」ングング
103: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:48:14.77 ID:NgrEduEvO
カーカー


提督「カラスが鳴いたから帰りたい」

天城「あれ? もうこんな時間ですね」

提督(この時天城意外にスルー)

天城「本日の天城のお仕事はこれで終わり……で、よろしいんですか?」

提督「いいですとも。あのぜんざいで半日分の仕事したよ、お前」

天城「えへ、えへへへ。ありがとうございます♪」

提督「……」
104: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:49:38.40 ID:NgrEduEvO
天城「はぁ……今日も、なんて見事な夕映えなんでしょう。ね、提督」

提督「ん」

天城「夕焼け、綺麗ですね」ニコ

提督「……」

天城「……?」

提督「……」

天城「提督? いかがなさいましたか?」

提督「……」
105: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:51:33.22 ID:NgrEduEvO




「お前の方が綺麗だよ」



106: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:52:27.70 ID:NgrEduEvO
天城「え?」

提督「……」

天城「て、提督?」

提督「……」

天城「やだ、なに言って……え、え?」

提督「……」

天城「あ、あの! あのあの、あの……も、もう一回……!///」

提督「あのさ」

天城「! は、はい!」
107: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:54:40.63 ID:NgrEduEvO
提督「ちょっと吊ってくるわ」

天城「……」

提督「……」

天城「釣り竿なら確か物置に……」

提督「誰がお魚さん釣ってくるって言ったよ。ねーよ。むしろ俺が魚になって吊るし上げられたい気分だよ」

天城「?? じゃあ、なにを?」

提督「首だよ言わせんな恥ずかしい」

天城「!? そそそ、そんなことをしたら死んじゃいます!」ウルッ

提督「だから! 恥ずいんだよ!! 死にたくなるほどクッソ恥ずか死いんだよおおおおおおお!!!!!」
109: ◆F.lQmLP.5M 2015/06/26(金) 22:57:35.81 ID:NgrEduEvO
ダヨオオオオオオオオオオオオオオ…ダヨオオオオオオオオオオ…ダヨオオオオオ…ネノヒダヨオオオ……


天城「」ポカーン

提督「……お前のせいだからな」

天城「えっ」

提督「お前が、あんなあったかいもん食わせるから。俺、おかしくなっちまった」

天城「……冷たくしてお出ししたつもりだったんですけれど」

提督「そういうこっちゃないの」
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